五十嵐さんは、「生きる力」をカラーで育む『色育』をつかい、親子向けのカウンセリングやワークショップなどを行っています。
スマートフォンやタブレットの普及などにより、ママ世代の子どもの頃と様変わりした今の時代。「今のママは大変。自分たちは”相当がんばっている”と思った方がいい」と話してくれました。真剣に、そして切実にそう語る五十嵐さんのまなざしは、子どもたちやママを気遣う想いに満ちていました。
色育では「学び」=「遊び」です。遊びながら「集中力」・「想像力」・「コミュニケーション力」を育み、「生きる力」を身につけていきます。
たとえば、子どもとキャッチボールをするとき、子どもの様子をみて投げ方を考えますよね。怖がるなら優しく投げようとか、やる気満々なら勢いよく投げようとか考えます。そんな風に、心をつかって相手を見ていくことで気持ちって伝わるんですよね。
色育では、それを「色」を使ってやるんです。ツールとしては、色育を提唱する「日本色育推進会」の、ぬりえや絵本・カラーカードをつかっています。
私には、小学生~大学生の娘が3人いますが、子育ての中で本当にたくさんの大変な思いをしました。でも、そのたびに周りの方が手を差し伸べて助けてくれたんです。とても救われました。自分も何かを返していきたいー。そんな気持ちがずっとありました。
カラーセラピストとして活動をしていた約4年前に『色育』に出会ったときには「これだ!」と思いました。
親子だったり、ママだけだったり、時々シニアの女性もいらっしゃいます。お子さんとのコミュニケーションに悩むママが来ることが多いように感じます。
お子さんには「自由に好きな色でぬりえをしてね」と伝えると、嬉しそうにぬり始めます。2歳くらいの子でも、30分以上集中してぬり続けることもあるんですよ。
なかには、黒く塗りつぶしたり、乱暴にかき殴ったりするお子さんもいます。大人はそれを不安に感じてしまいがちです。でも、モヤモヤとした気持ちを出し切ることが大切なんだと思っています。
あるママが「言葉ではなく、子どもをよく見ること、触れたり抱きしめたりすることの大切さを実感しました」という感想を残してくれました。
また、パパとお子さんが参加してくれたワークショップで「ママを想ってぬりえをしよう」と提案しました。お子さんがぬりえを楽しんだあと、それを見守っていたパパにも「何かかいてもらえますか?」とお願いしました。すると、不意に「母ちゃん愛してる」とかいたのです。パパ自身かなり驚いていました。「おれ、何でこんなことかいたんだろう?」って……。パパは「消させてください」と慌てていましたが、そのままママに渡してもらいましたよ(笑)
親子や夫婦が相手を思いやっている気持ちを感じたときは嬉しいものです。
それから、絵本の絵を30秒間ただ見つめ続けることで、カラーにまつわる不思議な体験が得られるワークショップがあります。そのわずかな30秒を通して、シニアの女性に「なんだかいつも慌ただしくて……のんびりすることを思い出しました」と言っていただきました。
今は「待つ」ことが大きなストレスになる時代です。でも生きていく中で、答えを焦らずじっくり考えなくてはいけない、というときがありますよね。そういう力って大切だと思うんです。
日々を忙しく過ごさなくてはならない、大人にこそ必要だと思うときがあります。
今はママやお子さん中心ですが、年代・性別を問わず、たくさんの方に『色育』を広められたら嬉しいです。
【名称】カシュカシュ
【ジャンル】色育体験やカウンセリングのほか、カラーセラピー、カラーコラージュセラピー、色育アドバイザー養成講座、色彩心理学・傾聴入門講座
※五十嵐さんは、色育インストラクター、カラーセラピスト、アートセラピスト、心理療法カウンセラー、不登校児対応アドバイザーの資格をお持ちです。
【開催場所】伊勢崎市内の自宅サロン、または出張
【ブログ】http://ameblo.jp/pikuto-mama/(『ぐんま・色育、カラーセラピー、アートセラピー、カウンセリングでアナタのココロを癒すカシュカシュ』)
【ご予約・お問い合わせ】http://nijiiro39.crayonsite.net
※ページ最下部の「お問い合わせ」フォームからメッセージをお送りください。
取材 ・ 文 / 岩佐 めぐみ