桐生のパパ・おーやんの“新”イクメン論 Vol.17 「イクメンについての今思うこと」

今イクメンについて思うこと

子どもを連れて子育て支援の場に出かけると「イクメンですね」と言われることがあります。

 

ちょうど、第一子が生まれた後くらいから、『イクメン』という言葉が流行りだし、一種のブームのような物があったように思います。この言葉をよく聞くようになった最初のころ、『イクメン』というのは「子育てに積極的に関わるパパ」のことを指していると自分ではとらえていました。私は子どもに関わる仕事をしているので、オムツ替え、排泄処理、食事、入浴の介助、寝かしつけなど、まったく抵抗なく自分の子どもにもできましたし、通院付き添いや子育て支援センターに出かけることも自然にできました。そんなことから自分はなんとなく『イクメン』なのかなーと思うようになりました。

 

その後も『イクメン』にかかわる出来事は続きました。平成20年には、NPO法人ファザーリング・ジャパンが行った第1回目の子育てパパ力検定を受験し、「ナイスパパ」に公式認定されました。平成23年には、桐生市イクメン・プロジェクト推進チーム委員になり、3年間活動しました。このようにずっと『イクメン』を意識してきました。

 

そして今、『イクメン』について思うことがあります。

 

『イクメン』ってどんな人を指すのだろうか。あるテレビ番組で『イクメン』を特集していました。朝早く起き、朝食を作り、子どもを保育園に送り、仕事場へ。仕事を定時で切り上げ、急いで自宅へ。子どもに夕食を作り、食べさせ、風呂に入れ、寝かしつける。ママはそれを見ながらゆっくり過ごしていました。「すごいパパだなー」と思いましたが、一方で何か違和感を感じました。家事育児に積極的にかかわるのは、良いことだし、自分にはここまでできないので「すごいなー」と尊敬してしまいました。

 

しかし、子どもとたくさん一緒にいてあげたいけど、仕事やいろいろな事情でそれができないパパもいる。いろいろな事情で家事育児ができないパパは、『イクメン』にはなれないのだろうかという疑問が湧き上がっていました。あの家事育児に積極的に関わっていたパパは、今もそれをずっと続けているのだろうか、一時のブームにのってはいないだろうか。

 

イクメンプロジェクトでは、さまざまな夫婦に『子育てに関するアンケート調査』を行いました。その結果、パパは積極的に育児に関わっているつもりでも、ママはそれほど思っていない。むしろ、子育てよりもまずパパに自分のことをしっかりやってほしいという意見もあり、パパとママでは意識のずれがあることを感じました。「パパは積極的に育児に関わっているつもりでも実は空回りしていることがあるのかもしれない」と思うようになりました。

 

そんな経験から今、私が思う『イクメン』とは、「子どものことが大好きで大切に思っているパパ全員」を指すと思っています。

 

また、家族サービスという言葉にも違和感を感じます。子育ては、サービスではなく、真剣勝負。15年間、子どもに関わる仕事をしてきて、自身も3人の子どもを育てていて、未だに子育ての正解が分かりません。1日のほとんどの時間、子どものことを考えていますが、正解が見つからないのです。それだけ私にとって子育ては大きなテーマなのです。パパだからママだからではなく、できることをできる人がやる。子育ては、共同作業だと思います。

 

『イクメン』という言葉は、自分のまわりではだんだん聞かれなくなりました。パパも子育てに積極的に関わることが、当たり前の世の中になりつつあるのではないでしょうか。最近、通院先でパパが一人で子どもを連れてきている姿を見かけることがよくあります。パパが子育てに積極的に関わることは、大変なこともあるかもしれませんが、子どもから学ぶこともたくさんあると思います。そして、パパにたくさん関わってもらった子どもは、大人になった時に、自分の子どもにも同じように接することができるのではないでしょうか。

 

子育ては期間限定。子どもに関われる幸せを噛みしめながら、一瞬一瞬を大切にしていきたいです。

 

パパダイエット

(ライター:おーやん)

太田徹

桐生市在住、3児のパパ。障害児施設に勤務しているほか、桐生イクメンプロジェクトなどにも積極的に携わる。自身の経験から、「地域×パパ×子ども」の関わり方について模索し、現在は「ぱぱのBAきりゅう」にも参加中。趣味はダイエット!